■3.中古住宅の売却方法

不動産売却、特に中古住宅の売却方法は、以下の3つがあります。
■現状のままで売却する方法
■リフォームして売却する方法
■不動産会社へ買取してもらう方法

事例の売主様が、最初にされた方法です。
物件に手を加えず、現状のままで引渡すことを条件に売却する方法です。
「リフォームしたり設備を設置したいならどうぞご自由に。その代わり費用は買主様でご負担下さい」
という売却方法です。
メリットは、売主様に余計な経費がかからないことです。
買主様も、自分の予算の範囲で好きにリフォームできる点がメリットです。
デメリットは、内覧時のお客様の第一印象が悪くなりがちで、成約に至りにくいことです。
DIYがお好きなお客様じゃない限り、自分でリフォームするなんて面倒と嫌煙されてしまうことが多いです。

売主様の費用負担でリフォームしてから売却する方法です。
メリットは、見た目の印象がよくなり、成約に至りやすいということです。
リフォームの内容によってはすぐに入居できる場合が多いので、急いで中古住宅を探しているお客様にも対応できます。
又、リフォーム中に不具合や故障が見つかるケースが多く、購入後のクレームを防止するというメリットもあります。
デメリットは、リフォームしたからといって絶対に売却できるとはいいきれない為、費用の面でリスクを背負うという点です。
又、リフォーム内容がお客様の要望につながらない場合もあります。
例えば、費用をかけてエアコンを設置したが、それよりだったらストーブをつけてほしかったと言われ、追加で要求してこられる方もいらっしゃいます。

不動産会社に売却の依頼(買う人を見つけてほしいと依頼)するのではなく、不動産会社に買ってもらうことです。
メリットは、不動産会社と話がまとまれば短期間で不動産を手放すことができ、現金が手に入ることです。
又、仲介手数料や測量費など、経費がかからず売却できるのもメリットです。
さらに、相手(買主)はプロという扱いですから契約不適合責任が免除されます。
契約不適合責任とは、契約と異なるものを売却した場合、売主はその責任を負わなければならないということです。
例えば雨漏りや白蟻被害など、それら欠陥が契約書に書かれていなかった場合、売主は補修をしたり契約を解除される可能性が出てきます。
しかし、買主が宅建業者(不動産会社)である場合、その責任は免除されます。
デメリットは、売値が市場価格より安くなってしまうことです。
だいたい1~3割程度安くなるといわれますが、物件によって変わるので一概にはいえません。
不動産会社が再販するにあたり、経費(測量費、草刈り、リフォーム費用など)がかかりますし、利益も乗せなければなりません。
又、売れるかどうか分からないリスクを背負う為、市場より安い価格で買い取る必要があるわけです。