■2.空き家の売却方法をご紹介

不動産売却、特に空き家の売却方法は、以下の3つがあります。
①中古住宅として売却する方法
②売地として売却する方法
③不動産会社へ買取してもらう方法

空き家がまだまだ十分住宅として使えそうな場合は、中古住宅として売却するのがオーソドックスな方法です。
手直しやリフォームして売却すれば高く売れる可能性は高まりますし、購入されやすくもなります。
もちろん、リフォームせず現状のまま売却することも可能です。
中古住宅として販売する場合の注意点は、購入者とトラブルにならないよう、契約内容を明確にすることです。
もし故障している箇所や破損している箇所がある場合は、契約書に記載し、必要に応じて費用負担の割合を決めておくようにしましょう。
メリットは、建物は住宅として、別荘として、収益物件として、社宅としてなど、様々な用途で活用することが可能であるため、その分多くの需要を見込めます。
デメリットは、中古であるが故、設備など故障する可能性が高く、買主とトラブルになりやすいということです。
売主は買主に対し「契約不適合責任」を負う為、もし雨漏れや白蟻被害などが発覚した場合、責任を負わなければならないというリスクがあります。
トラブルを避け、気持ちよく取引する為にも、事前に設備点検をするなど、建物や設備の状態を明確にしておきましょう。
また、建物や設備の状態、責任の所在について、契約書にきちんと記載しておくことをおすすめします。

空き家を解体して更地にし、「売地」として売却する方法です。
建物が雨漏れしているなど老朽化が激しい場合や、建ぺい率がオーバーしているなど、住宅として利用できそうもない場合によくとられる方法です。
メリットは、中古である建物を解体してしまう為、中古住宅の売却と比べ、買主とのトラブル発生リスクは低くなります。
ただ、売地の場合も売主としての「契約不適合責任」は負いますので、契約内容を明確にしておくということは変わりません。
一言で「更地引渡」といっても、建物を解体するだけなのか、整地もするのか、砂利敷きまでするのかなど、どこまで売主負担でするかをきちんと定め、契約書に記載しておくことをおすすめします。
デメリットは、解体費用が高いため、利益が出にくいということです。特にアスベストが含有していることがわかった場合、解体費用は通常の1.5~2倍になってしまう可能性があります。
その為、土地の価格より解体費用の方が高くついてしまう場合もあったりします。
更地で売却を検討したい場合は、事前に解体費用の見積をとることをおすすめします。

不動産会社に売却の依頼(買う人を見つけてほしいと依頼)するのではなく、不動産会社に買ってもらうことです。
メリットは、不動産会社と話がまとまれば短期間で不動産を手放すことができ、現金が手に入ることです。
又、仲介手数料や測量費など、経費がかからず売却できるのもメリットです。
さらに、相手(買主)はプロという扱いですから契約不適合責任が免除されます。
契約不適合責任とは、契約と異なるものを売却した場合、売主はその責任を負わなければならないということです。
例えば雨漏りや白蟻被害など、それら欠陥が契約書に書かれていなかった場合、売主は補修をしたり契約を解除される可能性が出てきます。
しかし、買主が宅建業者(不動産会社)である場合、その責任は免除されます。
デメリットは、売値が市場価格より安くなってしまうことです。
だいたい1~3割程度安くなるといわれますが、物件によって変わるので一概にはいえません。
不動産会社が再販するにあたり、経費(測量費、草刈り、リフォーム費用など)がかかりますし、利益も乗せなければなりません。
又、売れるかどうか分からないリスクを背負う為、市場より安い価格で買い取る必要があるわけです。