■3.不動産査定のメリット

不動産売却を考えたら、まずやってほしいのが不動産査定です。
不動産査定をするメリットはたくさんあります
不動産売却する上で重要な情報が得られたり、不動産売却に必要な経費の目安がわかります。
又、気づかなかった問題点が見えてくる場合もあります。
ここでは、不動産査定をするメリットについて詳しく解説していきます。
~不動産査定のメリット~
●不動産査定のメリット①
:不動産売却に必要な経費がわかる
●不動産査定のメリット②
:相場を知ることができる
●不動産査定のメリット③
:売却すべきか、いつ売却すべきかの判断に役立つ
●不動産査定のメリット④
:売り出し価格を決めるのに役立つ
●不動産査定のメリット⑤
:販売の依頼先を判断するのに役立つから
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不動産査定のメリット①
:不動産売却に必要な経費が分かる
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不動産査定をするメリットの1つ目は、「不動産売却に必要な経費がわかる」ことです。
不動産査定をする際、だいたいの不動産会社は現地調査を行います。
この現地調査により、不動産売却に必要な経費が見えてきます。
また、不動産売却する上での問題点が判明することもあります。

以下は、不動産査定の現地調査で判明した問題点の具体例です。
物件調査により判明した事実 |
今後の対応 |
●建ぺい率オーバーによる違反建築物だった |
建ぺい率オーバーの違反建築物は、住宅ローンがおりにくいため、売却が難航します。
➡減築するか、現金購入者に絞って売却することになります。
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●建物を解体してしまったため、再建築できない土地になってしまった |
再建築できない土地は、資材置き場など用途が限られます。
➡査定額(販売価格)が下がります。
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●過去に増築した部分や車庫が、未登記であった |
未登記の物件は住宅ローンが通りません。
➡売却前に登記する必要があり、別途登記費用がかかります。
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●建物を解体した後、滅失登記を行っていなかった |
滅失登記をしなければ土地の購入者は建物を新築できません。
➡滅失登記をしなければならず、別途登記費用がかかります。
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●境界標が一部、又は全部がなかった |
通常、境界標の設置は売主の義務です。
➡測量と境界標の設置が必要になり、測量費用がかかります。
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●明らかに現状と地積測量図と面積や形が異なっている |
建物の建築が難しくなります。
➡トラブル防止のためにも、測量をする必要があります。
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●境界になっている塀などが、隣地に越境している |
隣地とのトラブルになる(なっている)可能性があります。
➡事前に問題解決が必要となります。
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不動産売却を始めた後で予想外の経費や問題点がわかるとトラブルの元です。
不動産売却に必要な経費や問題点が事前にわかることは、不動産査定をするメリットの一つです
■■■不動産査定の注意点■■■

不動産査定時の現地調査は、どこの不動産会社もしているとは限りません。
もし不動産査定書に調査結果の記載がない場合、調査がしっかり行われていない可能性があるので注意が必要です。
不動産査定をするにあたり、現地調査を行っているかしっかり確認するようにしましょう。
不動産査定のメリット2つ目は、「相場を知ることができる」ことです。
不動産査定を依頼された不動産会社は、査定額を算出する為に募集事例や取引事例などを調査します。
現在募集中の物件の相場や、過去に取引となった相場を調べることで、査定額の参考にするのです。
不動産査定書には、査定額の他、現在の募集価格、過去の取引価格に関する相場情報も記載されています。
相場情報ご覧になることで、だいたいの相場を把握することができ、不動産売却に活用できます。

不動産売却で一番重要なことは、適正な価格で販売することです。
適正な価格で販売するためにも、相場を知ることは重要です。
不動産査定書を見るだけで相場を把握することができるのは、不動産査定のメリットの一つです
不動産査定書をじっくり読んで、相場の感覚を身につけましょう。
■■■不動産査定の注意点■■■

正直なところ、不動産査定の技術レベルは不動産会社によって異なります。
相場調査の結果は不動産査定額の根拠となる重要な情報です。
もし不動産査定書に相場に関する情報がない(少ない)場合は注意が必要です。
不動産売却の際は、不動産査定額の根拠となる相場情報がきちんと記載されている不動産査定書を参考にしましょう。
不動産査定のメリット③
:売却すべきかどうか、いつ売却すべきか、その判断に役立つ
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不動産査定のメリット3つ目は、不動産査定をすることで「売却すべきか否か」又、「いつ売却すべきか」わかることです。

不動産査定をすることで、査定額(売れそうな価格)がわかります。
不動産売却にかかる経費の目安もわかります。
きちんと調査してもらうことで、隠れていた問題点なども見えてきます。本当に不動産売却できそうかどうか、売却までに時間がかかりそうか否かもわかってきます。
これらのことが見えてくると、
不動産売却すべきか否か、
売却するとしても今なのかもっと先なのか、
そのような判断ができるようになります。

不動産にとって一番避けたいのは、空き家の放置です。
なぜなら、空き家期間が長くなればなるほど売れにくくなり、価格が下がるからです。
最悪なのは、安くしても売れない不動産になってしまうことです。
不動産査定は、それを避ける為の第一歩となります。
不動産売却すべきか否か、いつすべきか、その判断ができるようになることは、不動産査定のメリットの一つです。
■■■不動産査定の注意点■■■
不動産は大切な資産です。
不動産売却するにあたり後悔のないご判断をしていただきたいと思います。
やみくもに不動産売却を急がせたり、相場からあまりにも高値の査定額を出す不動産会社には注意が必要です。
そのためにも、不動産査定を通じて信頼できる不動産会社を見つけましょう。

不動産査定のメリット④
:売り出し価格を決めるのに役立ちます
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不動産査定のメリット4つ目は、「売り出し価格を決めるのに役立つ」ことです。
不動産査定を行うと、不動産査定書をもらうことができます。
不動産査定書をご覧になれば、過去の取引事例の相場や現在の募集事例の相場を知ることができます。
それらの情報は、実際に不動産を売却する際の「売り出し価格」の参考にすることができます。

不動産売却のコツは、取引事例や募集事例とご自分の不動産を比較し、「適正な」売り出し価格に設定することです。
不動産査定の結果を、ぜひ不動産売却に活用しましょう。
■■■不動産査定の注意点■■■
不動産売却で重要なのは、「適正な」売り出し価格に設定することです。
そのためには、不動産査定は嘘がなく、正確なものでなければいけません。
現地の調査結果や相場調査の結果が記載されていない不動産査定書には注意が必要です。
不動産査定書を受け取った際は、説明をしっかり聞いて、査定額と矛盾がないか、根拠が示されているか確認しましょう。

不動産査定のメリット⑤
:どこの不動産会社へ販売を依頼したらいいか、判断するのに役立ちます
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不動産査定のメリット5つ目は、「どこの不動産会社へ販売を依頼したらいいか判断すのに役立つ」ことです。
不動産査定書は、不動産売却に必要な情報がたくさんつめこまれています。
・どれだけ詳しく現地調査を行ったか
・査定額を導くためにどこまで正確な相場調査をしたか
・経費や問題点など、トラブル防止に関する情報の記載はあるか
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査定書の内容、説明を聞くことで、担当営業マンがどのような調査を行い、何を根拠に査定額を導き出したのかが見えてくるはずです。
営業マンの分析力、対応力、査定額の精度も分かるでしょう。

不動産は大切な資産です。販売を依頼する会社は、信頼できる一生懸命な会社へ依頼したいですね(*^^*)
■■■ポイント■■■
不動産売却における査定書は、このようなものを記載しなければならないというルールはありません。
査定書の雛形も不動産会社によって異なりますし、査定額を算出する基準や条件もまちまちです。
まずは色んなタイプの不動産会社何社かに不動産査定を依頼し、比較してみるのもいいかもしれませんね。
いい査定書の見分け方については、後に詳しく掲載したいと思います。
